今週は「早く寝よう週間」です!
2020年6月16日 20時35分「あなたは睡眠中に精神的な充電をしているのです。適当な睡眠は、人生の喜びのためにも活力のためにも、欠くべからざるものです」
ジョセフ・マーフィー
(アイルランド出身の宗教家)
今週は、早く寝よう週間です。
なかなか生活習慣を変えていくことは勇気が必要ですね。
昼間は働いていたり、学校に行っていたりして、帰宅してゆっくりしている時間は、なるべく長くと思うと、就寝する時間が遅くなりがちです。
しかし、睡眠時間が健康に極めて重要なことは、誰しも分かっていることです。
例えば、2017年にノーベル医学賞・生理学賞を受賞した「体内時計」の研究は、現在様々な研究や薬品、情報機器に影響を及ぼしています。
この「体内時計」が狂うと、睡眠障害やうつ病、肥満や糖尿病、免疫やアレルギー疾患、さらにはがんの発症にもつながることが分かったのです。
しかも、驚くべきことに、その体内時計は、脳だけでなく、体内の様々な臓器そのものが遺伝子レベルで「体内時計」をもっているということがこの研究により、明らかになりました。
この体内時計は、1日24.5時間の周期で動いています。これを1日24時間の周期に合わせるために、朝日を浴びるとよいことはよく知られています。
脳にある主時計は、目を通して入ってきた朝の光を受けて、朝になったと認識し、リセットされます。
それに対して、臓器などにある副時計は、明暗に関係なく、「朝食」によって動き出すのだそうです。つまり、朝起きて、1時間以内の「光」と「食事」が、体内時計を整えるのに極めて重要で、それが健康に大きく影響するわけです。
「早寝早起き朝ごはん」なんていう言葉を聞いたことがある人も多いと思いますが、朝食抜きの場合、栄養の面だけでなく、体内時計の面でも、大きなマイナスがあることが分かります。頭と体の体内時計がずれてしまうからです。脳と体の時計がずれてしまえば、元気が出なかったり、集中力がなかったり、体調が悪くなったりするのは、当然のことだといえます。
体内時計をきちんとリセットさせるためには、「いつ食べるか」が重要だということです。
体内時計をきちんとリセットさせるためには、「いつ食べるか」が重要だということです。
次に、睡眠の質を向上させるにはどうしたらよいかという問題があります。最高の睡眠を獲得するには、どうしたらよいのでしょうか。
最近のベストセラーである『スタンフォード式最高の睡眠』によれば、眠る時間の90分前に入浴をすることが大切だそうです。入浴により、深部の体内温度を上げ、体内温度が下がり始める90分後に入眠できるようにすると、最高の睡眠を獲得できるそうです。
もう一つの注意点が、寝る前に体内時計に影響を及ぼす、朝日やスマートフォンの光に含まれるブルーライトを浴びないことです。
ブルーライトは、脳を覚醒させ、集中力を高める効果があります。しかし、体内時計はリセットされるため、睡眠に悪影響を及ぼすことになります。最初の90分間が黄金の睡眠時間なので、ここをしっかりと眠れる環境や生活習慣を確立することが重要です。
まとめると、
□就寝予定時刻の2時間前までに夕食をとる。
□就寝予定時刻の90分前に入浴する。
□ベッドに入る前には、スマートフォンなどの夜の光は×。
□朝起きたら、カーテンを開けて、しっかり朝日を浴びる。朝の光は○。
□朝起きたら、1時間以内に朝食を取る。