News&Culture ~向陽文化~

グライダーと飛行機

2020年7月6日 06時00分

「グライダーと飛行機は遠くからみると似ている。空を飛ぶのも同じで、グライダーが音もなく優雅に滑空しているさまは飛行機よりも美しいくらいだ。ただ、悲しいかな、自力で飛ぶことができない。」
外山滋比古 
(文学博士・英文学者)

7月5日(日)に、さわやかアリーナ(袋井市総合体育館)で、女子バレーボール部の合同練習試合が行われました。

さわやかアリーナ袋井市総合体育館

新しく快適な会場で、このような試合が行われることは、生徒にとっても保護者にとっても、幸せなことです。

観客席こそ狭いのですが、駐車場も広く、まったく密になることもなく、この企画をしていただいた先生方に感謝の気持ちを表したいです。

練習試合では、ナイスプレイも多かったのですが、それぞれに課題も見つかったことだと思います。

これからの練習の中で、課題を一つ一つ改善していってほしいと思います。

また、会場校として、向陽中に他チームをお迎えするときには、少しでも安全で快適な環境で実施できるように、精一杯準備をしていきたいと思います。











「グライダーと飛行機は遠くからみると似ている。空を飛ぶのも同じで、グライダーが音もなく優雅に滑空しているさまは飛行機よりも美しいくらいだ。ただ、悲しいかな、自力で飛ぶことができない。」

 この言葉は、外山滋比古さんが書いた、『思考の整理学』という本の中の一文です。30年以上前に書かれた本です。先日、本棚を片付けていたときに、この本が出てきて改めて読み直してみたのですが、含蓄のある言葉が並んでいて、生徒の皆さんにもぜひ読んでみてほしい名著だと思いました。

 このグライダーの章では、考えることを、空を飛ぶことに例えて表現しています。自ら考えて実行する人を「飛行機」と表現し、自ら考えることができないと勘違いしてしまっている人を、風がなければ飛べない「グライダー」と表現しているのです。

 誰にでも、誰かに導いてもらう段階と、自らの力で飛ぶ段階があるでしょう。

 バレーボールなどの部活動だけでなく、普段の学習でも、働いている場面でも、全く同じことが言えるのではないでしょうか。

 グライダーの段階も、飛行機の段階もどちらも大事です。
 けれど、少しずつグライダーから飛行機へと進化していくことを心掛けたいものです。誰かが教えてくれたことだけでなく、自分から調べて、研究してみてはどうでしょうか。

 これほど簡単に、様々な情報を得られる時代はかつてなかったと思います。私が子供のころは、本で調べるくらいしかなく、テレビで映像を見るチャンスがあれば、ラッキーなくらいでした。

 今なら、世界中の様々な技術や戦術が、Youtubeなどに紹介されています。なんと恵まれた幸福な時代なのでしょうか。自ら研究していけば、どこまでも追究することができます。

 例えば、Youtubeで「バレーボール サーブカット」で検索するだけで、本当にたくさんの動画がアップされています。

 誰かが教えてくれることを受け身で待っているのでなく、自分から研究して、自分の生き方や働き方に反映できる力を高められることを、向陽中の生徒の皆さんには期待しています。