News&Culture ~向陽文化~

ロバと親子

2020年6月11日 23時22分

町にある市場でロバを売るため、親子とロバが田舎道を歩いていました。
道端で井戸水を汲んでいた女の子たちが、歩いている二人を見て、あきれたように、次のように言いました。
「なんて馬鹿な人たちでしょう。どちらか一人がロバに乗ればいいのに。」
お父さんはその通りだと思い、息子をロバに乗せて、また歩き出しました。

しばらく行くと、老人たちがたき火をしていました。老人の一人が不機嫌そうに、こう言いました。
「今どきの若い者は年寄りを大切にしない。年老いた父親が歩いているのに、あの子はロバに乗ったままで平気な様子じゃないか。」
息子はその通りだと思い、ロバからおりて、父親をロバに乗せて、また歩き出しました。

しばらく行くと、子供を抱いた母親たちに会いました。一人の母親がこう怒って言いました。
「まったく恥ずかしいことだよ。子供があんなに疲れた様子なのに、どうして自分だけが王様みたいにロバに乗っていられるんだろうね。」
お父さんはその通りだと思い、息子もロバに乗せ、また進みました。


しばらく行くと、数人の若者たちに出会いました。一人の若者はこう言いました。
「あなたたちはどうかしているんじゃないか。こんな小さなロバに二人で乗るなんて。動物虐待だと思われても仕方がない。」

二人はその通りだと思い、ロバを二人で担いで歩いていきました。
町の人たちは、二人の様子を見て、手をたたいて笑いました。

(参考:『座右の寓話』 戸田智弘 Discover21)

6月に入り、暑い日には、本校でもエアコンを入れています。

教室の温度が29度以上になったので、さっそくエアコンをつけると、生徒からは「寒いのでジャージを着てもいいですか」とか、先生方の中にも「少し寒いのではないでしょうか」といった声が聞かれます。

数日後に、各教室を回っても28℃以下で、湿度もそれほど高くないので、扇風機を使用してエアコンをつけないと、生徒からは「今日も暑いです~」といった声が聞かれます。(笑)

学校には学校環境衛生基準というものがあって、教室内の温度が17度から28度が望ましいとされています。
その基準の温度や湿度を参考にして運用していますが、人によって体感温度は違うので、難しいものです。
実際、体育の授業後は暑いでしょう。今日みたいな日は、温度は低いのですが、湿度は高いので、べたっとした状況です。
しかし、各教室で個別につけたり消したりを繰り返すと、電気代がかさむそうです。

学校では磐田市から示されているエアコンの運用指針を基に、エアコンを使用します。
本校では、基準となる温度を超えたら一斉につけて、あとは各教室で温度調整をしていく予定です。
子供たちにとって、少しでも快適な学習環境になるよう、配慮していきます。

 エアコン運用指針(掲示用).pdf