「花が咲こうと咲くまいと、生きていることが花なんだ」
アントニオ猪木
(日本のプロレスラー・政治家)
元気ですかー!(笑)
「元気があれば何でもできる」というアントニオ猪木さんの言葉はあまりにも有名です。
さて、今日は、森下先生のおススメ映画を紹介します。
森下先生、素敵なメッセージをありがとうございました。
■映画のタイトル
私が紹介する映画は「パパはわるものチャンピオン」という作品です。
■ストーリー
人気も実力も兼ね備えたエースレスラーだった大村孝志は、膝に大怪我を負って長期離脱してしまう。それから10年、かつての強さを取り戻せないでいる孝志は悪役レスラーとなり、客席からブーイングを浴びる日々を送っている。孝志には9歳となる息子がいるが、ついに自分が悪役レスラーであることが息子にバレ、「わるもののパパなんて大嫌いだ」と言われてしまう。しかし、そんな孝志に、名誉を取り戻すチャンスが訪れる。トップレスラーであるドラゴンジョージが孝志をタイトルマッチの相手に指名したのだ。自らのプライドと家族への愛のために、全く勝ち目のない戦いに立ち上がる孝志。そこで、息子との絆を取り戻すことはできるのか!
■メッセージ
私は、小さい頃からプロレスを見ることが大好きでした。プロレスの良さは「大事なのは勝つことではない。」ということを教えてくれることです。自分が大好きな選手がたとえ負けたとしても、最後まで全力で戦おうとした姿を見ることができたのなら満足です。もちろん結果も大切だと思います。ですが、それ以上に大切なことは、応援してくれている人や自分自身の成長のために全力で挑戦する強い意志なのではないでしょうか。
よろしくお願いします。 森下
森下先生おススメの映画は、まさかのプロレス映画です。
いつもさわやかな森下先生が、プロレス好きとは本当にわからないものです。
私のような昭和世代からすると、アントニオ猪木さんの延髄斬りやスタンハンセンのウエスタンラリアット、藤波辰爾さんと長州力さんの名勝負数え歌、初代タイガーマスクとダイナマイトキッドたちとの戦い、前田日明さんや高田延彦さんたちのUWFの戦いなどで、森下先生と話題がつながったことは嬉しい驚きでした。
ちなみに、プロレスを題材とした映画では、『ナチョ・リブレ 覆面の神様』もおススメです。
『スクール・オブ・ロック』などでの怪演が大人気だった、ジャック・ブラック主演のコメディ映画です。森下先生は、ルチャ・リブレ(メキシコのプロレス)は好きですか。ストーリー的には、コメディ+タイガーマスク的な映画です。
「グライダーと飛行機は遠くからみると似ている。空を飛ぶのも同じで、グライダーが音もなく優雅に滑空しているさまは飛行機よりも美しいくらいだ。ただ、悲しいかな、自力で飛ぶことができない。」
7月5日(日)に、さわやかアリーナ(袋井市総合体育館)で、女子バレーボール部の合同練習試合が行われました。
□さわやかアリーナ袋井市総合体育館
新しく快適な会場で、このような試合が行われることは、生徒にとっても保護者にとっても、幸せなことです。
観客席こそ狭いのですが、駐車場も広く、まったく密になることもなく、この企画をしていただいた先生方に感謝の気持ちを表したいです。
練習試合では、ナイスプレイも多かったのですが、それぞれに課題も見つかったことだと思います。
これからの練習の中で、課題を一つ一つ改善していってほしいと思います。
また、会場校として、向陽中に他チームをお迎えするときには、少しでも安全で快適な環境で実施できるように、精一杯準備をしていきたいと思います。
「グライダーと飛行機は遠くからみると似ている。空を飛ぶのも同じで、グライダーが音もなく優雅に滑空しているさまは飛行機よりも美しいくらいだ。ただ、悲しいかな、自力で飛ぶことができない。」
この言葉は、外山滋比古さんが書いた、『思考の整理学』という本の中の一文です。30年以上前に書かれた本です。先日、本棚を片付けていたときに、この本が出てきて改めて読み直してみたのですが、含蓄のある言葉が並んでいて、生徒の皆さんにもぜひ読んでみてほしい名著だと思いました。
このグライダーの章では、考えることを、空を飛ぶことに例えて表現しています。自ら考えて実行する人を「飛行機」と表現し、自ら考えることができないと勘違いしてしまっている人を、風がなければ飛べない「グライダー」と表現しているのです。
誰にでも、誰かに導いてもらう段階と、自らの力で飛ぶ段階があるでしょう。
バレーボールなどの部活動だけでなく、普段の学習でも、働いている場面でも、全く同じことが言えるのではないでしょうか。
グライダーの段階も、飛行機の段階もどちらも大事です。
けれど、少しずつグライダーから飛行機へと進化していくことを心掛けたいものです。誰かが教えてくれたことだけでなく、自分から調べて、研究してみてはどうでしょうか。
これほど簡単に、様々な情報を得られる時代はかつてなかったと思います。私が子供のころは、本で調べるくらいしかなく、テレビで映像を見るチャンスがあれば、ラッキーなくらいでした。
今なら、世界中の様々な技術や戦術が、Youtubeなどに紹介されています。なんと恵まれた幸福な時代なのでしょうか。自ら研究していけば、どこまでも追究することができます。
例えば、Youtubeで「バレーボール サーブカット」で検索するだけで、本当にたくさんの動画がアップされています。
誰かが教えてくれることを受け身で待っているのでなく、自分から研究して、自分の生き方や働き方に反映できる力を高められることを、向陽中の生徒の皆さんには期待しています。
「遊びをせんとや生まれけむ
戯れせんとや生まれけん
遊ぶ子供の声きけば
我が身さえこそ動がるれ」
「教室の魅力とは、簡単に言えば、どの子にも確かな成長の実感があるということではないでしょうか。」
最近、1年生は、昼休みに長縄の練習をしています。
グラウンドがぬかるんでいることも多いので、中庭や体育館前なども使って、それぞれの学級で、大きな掛け声を出しながら、熱心に練習をしています。
担任の後藤先生や森下先生、学年主任の井伊先生は、時々声を掛けながら、生徒たちの様子を、にこやかな表情で見守っています。
そんな様子を見ていて、私は半分は嬉しくもあり、そして半分はうらやましくもあります。学年主任はいいな、学級担任はもっといいな、と実感しています。
さて、話は少し変わりますが、大村はまさんの『教えるということ』(共文社)は1973年に出版され、これまで教師や教師を目ざす学生たちに読み継がれています。
著名な方ですので、保護者の皆様の中にも、手に取られたことがある方もいらっしゃるかもしれません。
この本の中に「仏様の指」と題された文章があります。
大村さんが高校教師であった戦時中のことです。大村さんは毎週木曜日、奥田正造先生の読書会に参加していました。そのとき大村先生は、奥田先生から次のような話を聞いたそうです。
あるとき、仏様が道ばたに立っていらっしゃった。すると、一人の男が荷物をいっぱいに積んだ車を引いて通りかかった。しかし、大変なぬかるみに、はまってしまい、懸命に引いても車は動かない。汗びっしょりになって、男は苦しんでいた。その様子をしばらく見ていらっしゃった仏様は、ちょっと指でその車にお触れになった。その瞬間、車はすっとぬかるみから抜けて、からからと男は引いていった。
奥田先生はこのように話した後に、次のように語りました。
「こういうのが本当の一級の教師なんだ。男はみ仏の指の力にあずかったことを永遠に知らない。自分が努力して、ついに引き得たという自信と喜びとで、その車を引いていったのだ。」
大村はまさんは、この奥田先生から聞いた話について、次のように感想を述べています。
「もしその仏様のお力によってその車がひき抜けたことを男が知ったら、男は仏様にひざまずいて感謝したでしょう。けれども、それでは男の一人で生きていく力、生きぬく力は、何分の一かに減っただろうと思いました。」
「仏様の指」と題するこの話が示唆している仏様は、子供の学びを見守り、子供自身が支援されていることに気付かないくらい、適切に支援をする教師の姿につながるように感じます。
子供は幼いとき、公園など知らない場所に行ったとき、少しずつ行動範囲を広げていきます。しかし、ときどき振り返り、親が自分のことを見てくれているかを確認しながら、少しずつ自信を広げていきます。
自転車に初めて乗れたときに、その様子を見守り、子供が自分の力だけで乗れるようになったことを共に喜ぶ親のように、子供の成長の実感を共に味わうことができる学校・教室は、魅力的な学校・魅力的な教室だと私は思います。
長縄の跳んだ回数が例え5回くらいであったとしても、みんなで努力して成長したことを実感できたとき、生徒たちは本当にうれしそうな表情を見せます。
そんな様子を、学級担任も学年主任も、素敵な表情で見守っています。
勉強も大切ですが、それと同じくらい大切なことを、子供たちはたくさん学んでいます。
子供の学びや実践を丁寧に見守り、一人一人の確かな成長の実感を認め、共に喜ぶ教師でありたい。
大村さんのお話はそんなことを教えてくれる気がします。